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警察にいえば詐欺で取られたお金は戻ってくる?弁護士に相談する理由とは

「警察に相談すれば、詐欺でだまし取られたお金は戻ってくるのか。」
これは被害に遭った多くの方が最初に抱く疑問です。
結論からいえば、警察への相談は重要ですが、それだけで金銭が返還されるとは限りません。
本稿では、警察の役割と限界、そして弁護士に相談する実務的な意義について、法的観点から整理していきます。

警察に相談した場合にできること

警察は、詐欺罪(刑法246条)に該当する可能性がある事案について、被害届の受理や捜査を行います。
これにより、加害者の特定や刑事責任の追及(逮捕・起訴)が進む可能性があります。
また、振り込め詐欺など一定の類型では、「振り込め詐欺救済法(犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律)」に基づき、凍結された口座の残高から被害回復分配金が支払われる制度もあります。
もっとも、この制度にはいくつかの制約があります。
分配の対象は凍結口座に残存する残高に限られるため、資金が既に引き出されている場合には回収が困難となります。
また、被害回復分配金は申請に基づいて支払われるものであり、自動的に返金されるものではありません。
さらに、制度の適用対象となる詐欺の類型は限定されており、すべての事案に適用されるわけではありません。
そのため、警察に相談することは不可欠である一方で、それのみで被害金が回復すると期待するのは相当ではありません。

刑事手続と被害回復は別の問題

重要なのは、刑事手続と被害回復(民事上の返還)は別の枠組みであるという点です。
仮に加害者が逮捕・起訴されたとしても、それにより当然に被害金が返還されるわけではありません。
刑事裁判は、犯罪の成否や刑罰の適用を判断することを目的とする手続であり、被害者の経済的損失の回復は直接の目的とはされていません。
そのため、被害者が実際に金銭の回収を図るには、民事上の請求を別途行う必要があります。
具体的には、不当利得返還請求や不法行為に基づく損害賠償請求が検討対象となります。
もっとも、これらの請求を適切に行うためには、証拠の収集や法的構成の検討、相手方の特定といった作業が不可欠であり、専門的な判断が求められます。

弁護士に相談するメリット

このように、詐欺被害の回復には刑事手続だけでは足りず、民事的対応を適切に組み合わせることが重要となります。
しかし、実際にはどの手段を選択すべきか、またどの段階でどのような措置を講じるべきかは、事案ごとに異なります。
そのため、早期の段階で専門家の助言を得ることが、結果として被害回復の可能性を左右する要素となり得ます。

適切な法的手段の選択

詐欺の態様は多様であり、事案ごとに関係者や取引構造が異なります。
投資詐欺やロマンス詐欺、ECサイト詐欺など、それぞれに応じた法的対応が求められます。
このような場合には、不当利得返還請求として構成するか、不法行為に基づく損害賠償請求とするか、あるいは複数の関係者に対して共同不法行為として責任追及を行うかといった点を検討する必要があります。
弁護士は、事実関係および証拠関係を踏まえ、最も実効性のある法的手段を選択し、適切な請求を行います。

早期対応の重要性

詐欺被害の回復可能性は、時間の経過とともに低下する傾向があります。
特に電子決済や暗号資産が利用される場合には、資金移動が迅速であり、追跡が困難となることがあります。
そのため、被害に気付いた段階で速やかに警察へ相談するとともに、並行して弁護士に相談し、必要な対応を早期に講じることが重要です。

まとめ

警察への相談は、加害者の検挙や再発防止の観点から重要な意味を有しますが、それのみで被害金が回復するとは限りません。
刑事手続と被害回復は別の枠組みであり、実際の回収には民事上の対応が不可欠です。
被害回復の可能性を高めるためにも、できる限り早期に弁護士へ相談することをご検討ください。

当事務所はこのほかにも案件を多く取り扱っております。
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