公式

TOP 基礎知識 財産開示手続とは?弁護士...

Knowledge基礎知識

債権回収 弁護士 依頼

財産開示手続とは?弁護士に依頼するメリット

裁判で勝訴して判決や和解によって金銭の支払いを命じられたにもかかわらず、相手が任意に支払ってこないというケースは少なくありません。
差押えを検討しても、債務者の財産状況が不明であれば、強制執行を円滑に進めることは困難です。
そのような場合に活用できるのが財産開示手続です。
この手続きは、債務者に対して裁判所で財産の状況を明らかにさせるものであり、民事執行法に基づいて運用されています。
本記事では、財産開示手続の仕組みと流れ、制度の限界や注意点、さらに弁護士に依頼するメリットなどについて解説していきます。

財産開示手続とは

財産開示手続は、債権者が債務者の財産を把握できない場合に、債務者を裁判所に呼び出し、財産の状況を陳述させる手続です。
法的根拠は民事執行法197条以下にあり、債権者が裁判所に申し立てることで開始されます。
債務者が財産について虚偽の陳述をした場合や、正当な理由なく出頭しなかった場合には、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金という刑事罰が科される可能性もあります(民事執行法213条)。

財産開示手続の流れ

財産開示手続きは以下のような流れで進めていきます。

申立て

債権者は、勝訴判決や和解調書などの債務名義をもとに、管轄の地方裁判所に財産開示の申立てを行います。

呼出し

裁判所は申立てを受理すると、債務者を期日に呼び出します。
債務者は財産目録を作成し、裁判所で陳述することが求められます。

財産の陳述

債務者は、預貯金・不動産・給与・動産など、保有する財産を裁判所で明らかにします。

陳述調書の交付

債権者は、裁判所が作成した陳述調書を閲覧・謄写することができます。
これにより、差押えの対象となる財産を把握し、強制執行に進めることが可能となります。

財産開示手続の実効性と限界

財産開示手続は、債務者の財産を強制的に把握できる重要な手段ですが、実務上はいくつかの課題もあります。
まず、債務者が虚偽の陳述をした場合、その発言内容が事実と異なることを直ちに証明するのは容易ではありません。
虚偽陳述に対しては刑事罰の規定もありますが、実務上は摘発・立証のハードルが高く、完全に抑止できるとは言い難いのが現状です。
また、財産開示の対象範囲にも制約があり、必ずしも全ての財産が明らかになるわけではありません。
このように、財産開示手続は債権回収を進める上で有効な一方、万能ではなく、制度の限界を理解した上で活用することが重要です。
実際には、他の調査手段や強制執行の方法などと併用することで、より確実に回収を実現していくことが求められます。

財産開示手続にかかる費用や期間

財産開示手続を申し立てる際の費用として、申立手数料(債権者1名につき収入印紙2,000円)と予納郵券(数千円程度)が必要となります。
財産開示期日は、申立てをして受理されてから約1ヶ月後に定められます。
また、財産開示で得た情報をもとに差押えを行う場合は、さらに執行申立ての費用や時間も必要になります。
そのため、全体の流れを見通して手続の手順を組み立てることが重要です。

財産開示手続と関連する制度

財産開示手続のほかにも、債務者の財産を調査するための制度が存在します。

第三者からの情報取得手続

2019年の民事執行法改正により、裁判所を通じて金融機関や勤務先、市区町村など「第三者」に対して、債務者の財産情報や口座情報、勤務先情報、不動産情報などの提供を求める新たな手続きが設けられました(民事執行法第204条〜第211条)。
これにより、従来困難だった債務者の預貯金口座、株式、勤務先の特定などが比較的スムーズに行え、強制執行をより有効に進めることが可能になりました。

弁護士に依頼するメリット

財産開示手続を自分で行うことは可能ですが、実際には専門的な知識やノウハウが必要です。
弁護士に依頼するメリットとしては、次のような点が挙げられます。

適切な戦略の選択

財産開示手続を利用すべきか、あるいは第三者からの情報取得制度を使うべきか、案件ごとに最適な手段を弁護士がアドバイスします。

申立書類の作成と手続の代理

財産開示の手続きには法律知識に基づく書類作成が不可欠です。
弁護士に依頼すれば、必要な書類の準備や裁判所への対応を任せることができます。

差押えまで一貫して対応可能

財産情報を得ただけでは解決になりません。
弁護士は財産開示の結果を踏まえ、実際の差押えや回収までトータルサポートできます。

交渉による任意回収

弁護士がつくことで、財産開示手続の申立てを通じて債務者が心理的プレッシャーを感じ任意の交渉に応じるケースもあり、スムーズに交渉が進む可能性もあります。

まとめ

このように、財産開示手続は、債務者の財産状況を明らかにさせ、強制執行を実効的に進めるための重要な制度ですが、制度の限界や実務上の困難もあるため、最適な回収手段を選ぶには専門的な判断が欠かせません。
「判決を取ったのに、回収が進まない」「債務者の財産がわからない」とお悩みの方は、早めに弁護士にご相談ください。

当事務所はこのほかにも債権回収 弁護士 依頼の案件を多く取り扱っております。
お困りのことがございましたらお気軽にご相談ください!

9時~21時まで無料相談受付

PAGE TOP
9時~21時まで相談受付03-6273-0875 365日24時間無料受付メールはこちら